介護保険って何?③ ~サービスを利用するには~
前回は介護保険で利用できるサービスについて、ざっくりとご紹介しました。今回は実際にサービスを利用するために必要な手続きなどをご紹介いたします。
【お断り】このブログでは、介護保険のことを詳しく知らない方にも分かりやすいように、説明のしかたを工夫しています。一部簡略化して説明している箇所もありますので、実際にサービスを利用する前にお住まいの区市町村や地域包括支援センター等にご相談することをお勧めいたします。
まずは要介護認定を知ろう
介護保険を利用して「ヘルパーに来てもらいたい」「デイサービスに通いたい」「老人ホームに入所したい」と思ったら、まずは要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定とは介護を受けたい人の身体や精神の状態、生活状況、病状などから、どの程度介護サービスが必要かを判断して、7段階のレベルに分けるしくみのことです。
このレベルは「要介護認定等基準時間」を参考に決められますが、これは実際の介護に要する時間を示しているのではなく、入浴や食事などの直接的な介助、掃除や洗濯などの間接的な介助、リハビリなどの機能訓練などに介護の手間がどのくらいかかるのかを示しているものです。要介護認定等基準時間が25分未満だと「非該当」となり、介護保険サービスを利用できません。
| 要介護認定(介護度) | 要介護認定等基準時間 |
| 要支援1 | 25分以上32分未満 |
| 要支援2 | 32分以上50分未満 |
| 要介護1 | 32分以上50分未満 |
| 要介護2 | 50分以上70分未満 |
| 要介護3 | 70分以上90分未満 |
| 要介護4 | 90分以上110分未満 |
| 要介護5 | 110分以上 |
繰り返しになりますが、要介護認定の結果がどの介護度になるかは、介護の手間がどのくらいかかるのかで決まります。つまり、寝たきりだから要介護5、比較的元気だから要支援1と単純に決まるしくみではありません。
認定を受けるには申請が必要
要介護認定のしくみをご理解いただいたら、次は認定を受けるために必要な手続きです。

①申請
介護保険は区市町村が「保険者」として介護保険料の徴収や保険給付などの運営を行います。要介護認定もお住まいの区市町村が行っていますので、区役所や市役所へ要介護認定を受けるための申請をする必要があります。
この手続きは役所の窓口だけではなく、インターネットを利用した電子申請や、地域包括支援センター(横浜市は「地域ケアプラザ」と呼んでいるように、地域ごとに呼称は異なります)等の窓口でも行うことができます。また、申請は家族等の本人以外でも可能です。
「介護保険のことがよく分からない」「具体的なサービスについて教えてほしい」という方は、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターで申請することをお勧めします。夜間や土曜日など、役所の窓口が閉まってしまう日時でも、地域包括支援センターなら開所しているケースもあります。
<申請のポイント>
申請をする前に、次のポイントを確認しておくとスムーズに手続きができます
- 介護サービスが必要な理由(例:骨折で動けない、認知症で介助が必要)
- (申請手続きを本人以外が行う場合)申請者の心身の状況
- 申請者のかかりつけの医療機関名と診療科、主治医の名前
- 認定調査に誰が立ち会うか(次の②で詳しく説明します)
②調査
申請をすると認定調査員が申請した方の居所(自宅や施設、病院等)を訪問して、心身の状態や生活状況等の聞き取りや調査を行います。訪問日は申請をした人と調査員で調整をして決定します。
調査には家族など本人の日頃の状態をよく理解している人が立ち会うことをお勧めします。人間誰でも人に見られていると、いつも以上に頑張ってしまうものです。調査時は出来たとしても、普段は出来ないことがあれば、立ち合いの方から認定調査員に伝えましょう。
調査と合わせて主治医に意見書を作成してもらいます。この意見書は原則として申請を受けた区市町村が主治医に依頼をしますので、申請をした人が直接主治医に依頼をする必要はありません。
③審査・通知
この「認定調査」と「主治医意見書」をもとに、区市町村が実施する認定審査会で要介護度が決定されます。法令では申請から認定までを「原則30日」としていますが、多くの区市町村で40~60日程度かかっているのが実態です。
緊急性が高い場合は、認定結果が出る前でも暫定で介護サービスを利用することもできます。ただし、万が一非該当だった場合は介護保険は利用できず、費用の全額が自己負担となるなどのリスクもあります。
次回は自宅で介護サービスを利用する場合の注意点などをご紹介していきます。


