障害福祉サービス運営講座「就労移行支援」編
障害がある方向けの就労系サービスは、①就労に向けた訓練や研修を行う「就労移行支援」と、②実際に仕事をしながら一般就労を目指す「就労継続支援」に大きく分けられます。今回は「就労移行支援」についてご紹介します。
就労移行支援は、就労を希望する障害や難病のある方へ、就労に必要な知識や能力を得るための訓練を提供し、就労に関するサポートを受けられる福祉サービスです。対象は原則として18歳以上65歳未満で、利用期間は2年間とされています。
具体的なサービス内容
就労に必要な知識や能力はさまざまですが、就労移行支援では次のようなサービスが提供されています。
- 基礎訓練(ビジネスマナー、生活習慣の改善など)
- 職業訓練(パソコン操作、軽作業、事務補助など)
- 企業実習(実際の職場を短期的に体験)
- 就職活動支援(履歴書作成、面接対策など)
- 就職後の定着支援(企業訪問、フォローアップなど)
事業所開設に必要な設備と人員配置
必要な設備
- 訓練・作業室(面積等の要件あり)
- 相談室(プライバシーの確保が必要)
- 多目的室
- トイレ・洗面所
- 事務スペース
必要な人員配置
- 管理者:1人以上
- サービス管理責任者:1人以上
- 就労支援員:利用者15人に対して1人以上
- 職業指導員・生活支援員:利用者6人に対して1人以上
職業指導員は職業経験や専門知識が求められ、企業との連携も重要な役割です。
モデルケースでみる経費
初期費用(例)
- 物件取得・改修費:200〜500万円
- 設備・備品:100〜300万円(PC、机、教材など)
- 開設準備費(申請、広告、採用など):50〜100万円
ランニングコスト(定員20名)
- 人件費:約150〜200万円/月
- 家賃:約20〜30万円/月
- 光熱費:約10〜15万円/月
- 教材費・消耗品・保険など:約10〜20万円/月
- 合計:約200〜250万円/月
ここで示したものはあくまでも一例です。開設場所や事業規模等により、実際に必要な費用は大きく増減します。
就労移行支援の収入は国保連からの給付費が中心です。就労定着率が上がらない事業所は報酬が下がる仕組みになっているため、適切な就労支援を行うことがとても重要になってきます。
事業開始の前に
就労移行支援は、障害のある方の「働きたい」気持ちを実現するためのサービスです。そのためにも、事業所にとっては安定した利用者確保・企業との連携・就職率の向上が大きな課題です。利用者に寄り添い、地域の企業とも協力関係を築くことが成功のカギとなります。
横浜ともしび行政書士事務所では、就労移行支援事業所の指定申請から運営支援、計画相談支援との連携まで幅広くご相談を承っています。開設を検討されている方はお気軽にご相談ください。



