介護保険って何?②~利用できるサービスは?~
前回は介護保険がどんなしくみなのか、誰がサービスを利用できるのかについてご紹介しました。今回は具体的にどんなサービスが利用できるのかをご紹介いたします。
【お断り】今回は介護保険のことにあまり詳しくない方にも分かりやすいように、説明のしかたを工夫しています。そのため、国や自治体等がホームページ等で説明しているものと一部表記が異なる部分があります。国や自治体等は各種法令に準拠したかたちで表記しているため、そのような差異が生じます。あらかじめご承知おきください。
大きく分けると「自宅」か「施設」か
皆さんは「介護サービス」というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
「ヘルパーさんが家に来て身の回りのお世話をしてくれる」「老人ホームで食事や入浴などの支援をしてもらう」といったイメージをお持ちの方が多いのではないかと思います。
大まかにはそのイメージのとおりです。介護保険で利用できるサービスはたくさんありますが、大きく分けると「自宅で受けるサービス」と「施設に入所するサービス」に分けることができます。
自宅で受けるサービスには次のようなものがあります。
- どんなサービスを利用するかの計画を作る「居宅介護支援」
- ヘルパーが身体的な介護や生活の支援をする「訪問介護」
- 看護士が医療的な支援をする「訪問看護」
- デイサービスと呼ばれる施設に通って支援を受ける「通所介護」
- さまざまなサービスを組み合わせる「小規模多機能型居宅介護」
通所介護はサービスを受ける場所は施設ですが、自宅から通って利用するため「自宅で受けるサービス」としています。
続いて施設に入所するサービスには次のようなものがあります。
- 介護度が重い方向けの「特別養護老人ホーム」
- リハビリが中心の「介護老人保健施設」
- 施設によって特色が異なる「特定施設入所者生活介護」
- 介護と医療が受けられる「介護医療院」
- 認知症の方に特化した「認知症グループホーム」
このほかにも自宅で生活しながら一時的に施設に入所する「ショートステイ」などもあります。
どのサービスが良いかは人それぞれ
たくさんのサービスがありますが、いざサービスを利用しようと思っても「私にはどのサービスが良いの?」と戸惑ってしまう方も多いかと思います。また、一部のサービスは要介護度や住まいの状況等によって利用ができないものもあります。
その人にとって適したサービスは人それぞれですので、一概にどれが良いとは言えませんが、私がこれまでの経験で受けたご相談をもとに考えた判断基準は以下のとおりです。
- 「自宅で暮らし続けたい」か「施設での生活を希望する」か
- 介護の費用をどれくらい負担できるか(月単位)
- 介護保険以外でどの程度支援が受けられるか
まずは介護を受ける本人の意向です。介護をしたり費用の負担をしたりするのが家族だと、本人の意向より家族の意向を優先してしまいがちですが、やはり介護生活を順調に進めるためには本人の意向が重要です。
次に現実的な問題として、お金は必要です。介護は長期戦です。預貯金当の資産と年金等の収入と、介護費用やその他生活費等を含めた支出のバランスを考え、無理のない計画を立てることが重要です。
そして介護保険はすべてのことに対応できるわけではないことを知ることも重要です。ヘルパーさんは24時間365日来てくれるわけではありませんし、特別養護老人ホームのような施設でも、職員がつきっきりで見守ってくれるわけではありません。
なので、無理のない範囲で家族がどこまで支援をすることができるか、介護保険以外の支援で活用できるものがないか、そういった視点も重要になります。
これらを踏まえて、どのサービスをどの程度利用するかを決めていくと、無理のない介護生活を送ることができます。
とは言え、いきなり満足のいく計画を立てられる方はほとんどいません。そこはケアマネジャーや相談員など介護サービスを利用するうえで相談に応じる専門職がいますので、そうした方の力も借りつつ、組み立てていくべきです。
次回はこうした介護サービスを利用するために必要な手続きについてご紹介していきます。




