介護保険って何?①

会社員や公務員の方は、40歳になると給与明細の「介護保険料」の欄に数字が入ります。この介護保険、「介護サービスが利用できる」というイメージはあると思いますが、具体的にどんなしくみになっているのか、どんなサービスが利用できるのか、どんな手続きが必要なのか、まだまだ知られていないのが実情です。今回はこの介護保険制度についてご紹介いたします。

介護保険=介護をみんなで支えるしくみ

介護保険制度が始まったのは今から25年前の2000年です。それまで高齢者の介護といえば、特別養護老人ホームの入所などは行政による措置として行われていましたが、それ以外の多くは家族で対応していたのが実情でした。しかし、急速に進む少子高齢化などを背景に家族による介護は困難になり、社会全体で支えるしくみとして作られたのが介護保険です。

似たような仕組みとして、医療を受けるときの医療保険、高齢者の生活を支える年金保険があります。この2つが医療を受けていなくても、年金を受給していなくても保険料を納める必要があるのと同様に、介護保険も40歳から保険料を納める必要があります。

冒頭の「40歳になると給与明細の~」というのは、これが理由です。自営業などの方は、国民健康保険の保険料と合わせて介護保険料も納めます。現在の制度では40歳から亡くなるまで、介護保険料を納め続けることになります。

介護保険の財源は、我々が納める保険料と公費(税金)で半分ずつ負担するしくみです。その財源を各市町村が保険者として介護保険制度を運営し、介護サービスを提供する事業者に費用の7~9割を支払います。

介護保険の加入者は、残りの1~3割(所得により異なります)を支払うことで介護サービスを利用することができます。これが「介護をみんなで支える」と言われるゆえんです。

介護保険のしくみ
出典:厚生労働省ホームページより

介護サービスは原則65歳から

先ほど40歳から保険料を納めると説明しましたが、40歳になれば介護サービスを使えるわけではありません。介護保険で介護サービスを利用できるのは、原則として65歳以上の方になります。

40歳から64歳までの方も、末期がんや関節リウマチなどの「特定疾病」と呼ばれる病気にり患している場合は、介護保険で介護サービスを利用することができます。

介護保険被保険者について
出典:厚生労働省ホームページより

上の表にもあるとおり、保険料の納め方も65歳になると変わります。介護保険制度ではこの65歳が大きな節目になります。

今回は介護保険制度の基本的なしくみについてご紹介しました。次回以降は利用できるサービスや必要な手続きなどをご紹介していきます。

介護保険は自分や家族に介護が必要な状況になるまでは、多くの方にとってなじみがないものです。そしていざ必要となった時に、どうしたらいいのか分からないという方をたくさん目にしてきました。

「介護サービスを使いたいんだけど使い方が分からない」「介護保険でこんなことはできないの?」などご質問がありましたら、お気軽に当事務所までご相談ください。困りごとを解決するお手伝いをいたします。