成年後見の中核機関って何?その全貌を解説します

 成年後見制度についてネット検索すると、「●●市が中核機関を設置しました」という自治体ホームページの検索結果を見かけます。実際に親族の成年後見申立を検討されている方の中にも、この「中核機関」という言葉を見たり聞いたりした方は多いと思います。

 とはいえこの「中核機関」、実際どんなところで何をしてくれるのか?一般にはあまり知られていないのが実情かと思います。実を言うと、私が関わったことがある某自治体の中核機関に所属する職員さんでも、自分たちの機関が何であるかよく分かっていない方もいました。今回はそんな謎多き(?)成年後見の中核機関についてご紹介します。

中核機関の役割

 国が作成した手引きでは「司令塔機能」「事務局機能」「進行管理機能」が中核機関の役割とされていますが、より具体的にみると次のような役割が求められています。

  • 広報活動:成年後見制度の重要性や利用方法について、地域住民や関係機関へ広く周知するために説明会の開催、パンフレットやホームページなどでの周知といった活動を行います。
  • 相談機能:本人や家族、地域住民などからの相談を受け、権利擁護支援の方針について検討や判断を行います。
  • 利用促進:本人にとって適切な後見人候補者のマッチングや、市民後見人などの後見業務の担い手の育成などを行います。
  • 後見人の支援:制度を利用する側だけではなく後見人を含めた支援を行い、本人と後見人の関係性に問題がある場合は、家庭裁判所へ新しい候補者の推薦を行います。
  • 不正の防止:家庭裁判所や後見監督人などと連携して、後見人による不正を防止するための取り組みを行います。

中核機関は誰が設置している?

 中核機関の設置が求められているのは自治体です。しかし自治体が単独で直接設置しているケースは少なく、各地域の社会福祉協議会に委託をしているケースが大半です。

全国に設置されているの?

 令和6年4日1日時点で中核機関が設置されている自治体は68.2%でした。人口50万人以上の自治体の設置率は100%でしたが、1万人未満では55%と、人口が少ない自治体では設置が進んでいないのが現状です。

横浜市の中核機関はどこ?

 横浜市では、市が社会福祉法人横浜市社会福祉協議会に委託をして、横浜生活安心センターに「よこはま成年後見推進センター」を令和2年4月に設置しました。これが横浜市の中核機関です。

 横浜市の場合は、中核機関である「よこはま成年後見推進センター」だけではなく、各区役所や地域ケアプラザと呼ばれる地域包括支援センター、基幹相談支援センター、各区の社会福祉協議会あんしんセンターでも成年後見についての相談を受け付けています。

 相談窓口がたくさんあるのは良いことだと思いますが、一般の方からすると「●●センター」がたくさんありすぎて、どこに相談すればいいのか分かりにくいようにも思います。

 当事務所でも成年後見制度についてのご相談を承っております。当事務所代表は地域包括支援センター等で長年成年後見に関する業務を行っておりましたので、現場での経験に基づいたアドバイスをさせていただきます。認知症や知的障がい等でサポートが必要なご家族・ご親戚がいらっしゃる方はお気軽にお問い合わせください。