帰省して気づいた「親の変化」
それ「認知症の始まり」かもしれません
年末年始、久しぶりに実家へ帰省された方も多いのではないでしょうか。家族が揃い、ほっとする時間のはずが、「あれ?なんだか様子が違う…」と違和感を覚えた方もいるかもしれません。
今回はあるモデルケースをもとに、「もしかして認知症?」と感じたときに、家族が知っておいてほしいポイントをお伝えします。
モデルケース:1年ぶりに会った母の変化
40代のご夫婦が、お子さんを連れて年末年始に帰省。実家では、70代後半のお母様が一人暮らしをしています。
3年前にお父様が亡くなって以降も、「一人で元気に暮らしている」と聞いていたので、特に心配はしていませんでした。
ところが――
- 家の中が以前より散らかっている
- 通販で購入した段ボールが開封されないまま山積み
- 冷蔵庫には賞味期限切れの食品がいくつもある
- 母に聞いても「大丈夫」「ちゃんとやってるから」と話をはぐらかす
「年のせいかな」「疲れているだけかも」そう思おうとする一方で、胸の奥に小さな不安が残ります。

これって認知症?それとも年相応?
まず大切なのは、「一度で認知症と決めつけないこと」です。
高齢になると、誰でも物忘れは増えます。ただし、次のような変化が重なっている場合は注意が必要です。
気づきのサイン
- 同じ物を何度も買ってしまう(通販・訪問販売など)
- 生活の管理ができなくなっている(掃除・食事・ゴミ出し)
- 指摘されると怒る、話をそらす、認めようとしない
- 以前できていたことを「やらなくなった」「できなくなった」
これらは、認知症の初期によく見られる変化でもあります。
なぜ本人に聞いてもはっきりしないのか
「どうして正直に話してくれないんだろう」そう感じるご家族は少なくありません。
実は、認知症の初期には、
- 自分の変化をうまく説明できない
- 不安やプライドからごまかす
- 「迷惑をかけたくない」という思いが強い
といった心理が働くことがあります。
責めるような聞き方をすると、かえって心を閉ざしてしまうこともあるため、対応には注意が必要です。
帰省後、家族ができる現実的な一歩
帰省中にすべて解決しようとしなくても大丈夫です。まずは、次のような一歩から始めてみてください。
① 気づいたことを家族で共有する
夫婦やきょうだいで「何に違和感を覚えたのか」を具体的に話し合いましょう。
② 生活状況を見える化する
- 通販の明細
- 冷蔵庫や部屋の様子
- 金銭管理の状況
分かる範囲で構いません。写真やメモで残しておくと、後の相談時に役立ちます。
③ 専門家に早めに相談する
「まだ早いかも」と思う段階こそ、実は相談に最適なタイミングです。
認知症が疑われるとき、専門家に相談するメリット
早めに専門家が関わることで、
- 医療・介護につなぐ適切なタイミングがわかる
- 成年後見制度など、将来の備えを検討できる
- 家族だけで抱え込まずに済む
といったメリットがあります。
特に、「一人暮らし」「身近な支援者が少ない」ケースでは、早期対応が重要です。
「気のせい」で済ませず、今できる相談を
年末年始の帰省は、親の今を知る貴重な機会でもあります。
違和感を覚えたあなたの感覚は、決して間違いではありません。「まだ大丈夫」と思い込まず、「何かあったら相談できる先」を持っておくことが大切です。
当事務所ではこんなご相談をお受けしています
- 親の認知症が心配だが、何から始めればいいかわからない
- 一人暮らしの親の生活・お金・将来が不安
- 成年後見制度を使うべきか迷っている
- きょうだい間で意見がまとまらない
福祉現場での長年のケースワーク経験をもとに、ご本人・ご家族の気持ちに寄り添いながら、現実的な選択肢をご提案します。
当事務所はご相談いただいても、無理に手続きを勧めることはありません。まずは「今、知っておくべきこと」を一緒に整理します。お気軽にご相談ください。


